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「インプラントか入れ歯か…」迷っているあなたへ|比較ポイントと選び方を解説!

「歯を失ってしまったけれど、インプラントと入れ歯のどちらがいいの?」と悩んでいませんか?

歯を補う方法として、インプラント、入れ歯があります。しかし、それぞれにメリットとデメリットがあり、自分に合った治療法を見極めるのは簡単ではありません。

「見た目が自然でしっかり噛める方がいい」
「手術は避けたいし、できるだけ費用を抑えたい」
「長持ちする治療法を選びたいけれど、どっちが良いの?」

この記事では、インプラントと入れ歯の違いをわかりやすく解説し、それぞれのメリット・デメリットを比較しながら、あなたに合った治療法を見つけるお手伝いをします。さらに、費用や後悔しない選び方まで詳しく解説いたします。
ぜひ最後まで読んでみてください。

インプラントと入れ歯、どちらを選ぶべき?

歯を失った際の治療法として、インプラントと入れ歯のどちらを選ぶべきか悩む方は多いでしょう。それぞれにメリット・デメリットがあります。

インプラントは固定式で自然な噛み心地を得られるのが特徴ですが、手術が必要で費用が高額になることがあります。 一方、入れ歯は費用を抑えられ、手術なしで治療可能ですが、装着時の違和感や噛む力の低下といった点がデメリットです。

このようにインプラントと入れ歯で異なる点がありますので、まずは、それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。

そもそも「インプラント」と「入れ歯」とは?それぞれの特徴を解説

インプラントとは、失った歯の根の部分を補うためにチタン製の人工歯根を顎の骨に埋め込む治療法です。骨と結合することで安定し、天然歯に近い見た目と噛み心地を実現できます。メンテナンスをしっかり行えば20年以上持つことも可能です。

入れ歯は、取り外し式の義歯であり、部分入れ歯と総入れ歯の2種類があります。歯ぐきにフィットさせて装着し、保険適用で比較的安価に作れることがメリットですが、定期的な調整や作り替えが必要になります。

また、近年ではインプラントと入れ歯を組み合わせた「インプラントオーバーデンチャー」も注目されています。これはインプラントを支えに入れ歯を固定する方法で、安定感が増し、従来の入れ歯よりも快適に使用できます。

インプラントと入れ歯の選択基準は?(費用・手術・審美性・耐久性)

それぞれの治療法を選ぶ際には、以下のポイントを考慮すると良いでしょう。

比較項目 インプラント 入れ歯
費用 高額(1本40万〜60万円) 保険適用なら低コスト(5,000円〜)
手術の有無 必要(外科手術あり) 不要
審美性 天然歯に近い 見た目に違和感が出る場合あり
噛む力 90%以上回復 20〜30%程度回復あなたはどちらが向いている?3つの診断基準
耐久性 20年以上 5〜7年で作り替え必要

ここでは、インプラントと入れ歯のどちらを選べばいいのかの基準を紹介いたします。患者さんによって状況は異なるため、参考程度にご覧ください。

手術の可否

インプラントは外科手術が必要なため、持病(糖尿病・骨粗しょう症など)がある場合や、骨が極端に少ない場合は適応外になることがあります。入れ歯は手術不要なため、全身疾患がある方でも治療を受けやすいです。

予算とコスト感

短期的なコストを抑えたいなら保険適用の入れ歯、長期的なコストを考えればメンテナンス次第で長持ちするインプラントが選択肢になります。また、インプラントの費用負担を軽減する医療費控除も活用できるため、費用面での不安がある方は歯科医院に相談すると良いでしょう。

生活スタイルとメンテナンスのしやすさ

食事を快適に楽しみたいならインプラントです。天然歯とほぼ同じ噛み心地を得られるため、硬いものも問題なく食べられます。
一方、メンテナンスを簡単にしたいなら入れ歯です、インプラントは定期的な歯科検診と丁寧な歯磨きが必要ですが、入れ歯は取り外して洗浄できるため、お手入れが楽です。

インプラントと入れ歯の徹底比較|6つの視点で解説

歯を失った際に選択できる治療法として、インプラントと入れ歯があります。それぞれの治療法には、手術の有無、見た目、噛み心地、耐久性、メンテナンス、費用などの違いがあります。ここでは、6つの視点から比較し、自分に合った治療法を選ぶ際の参考にしてください。

1. 治療方法の違い|手術の必要性

インプラントは、顎の骨に人工歯根(チタン製のネジ)を埋め込み、その上に人工歯を装着する方法です。外科手術が必要で、治療期間は3~6ヶ月かかることが一般的です。また、顎の骨が少ない場合は、骨造成手術(GBR、サイナスリフトなど)が必要になることがあります。

一方、入れ歯は手術なしで治療が可能で、歯型を取り、作製・調整を行うことで1~2ヶ月程度で完成します。部分入れ歯の場合は、周囲の歯に金属バネ(クラスプ)をかけて固定し、総入れ歯は歯ぐきに密着させることで使用します。

2. 見た目・審美性の違い

インプラントは、天然歯に近い見た目で、周囲の歯とも自然に馴染みます。人工歯にはセラミックやジルコニアなどの素材を使用するため、見た目の美しさを追求できます。また、歯ぐきと人工歯の間に隙間ができにくく、笑ったときの違和感がほとんどありません。

一方、入れ歯は、特に部分入れ歯の場合、金属のバネが目立つことがあるため、見た目が気になる人には向いていません。ただし、ノンクラスプデンチャー(バネなし入れ歯)など、審美性を向上させた入れ歯もあります。総入れ歯の場合は、人工歯と歯ぐきの見た目が不自然に感じることもあります。

3. 噛み心地・機能性の違い

インプラントは、顎の骨にしっかり固定されるため、天然歯に近い噛み心地が得られます。咀嚼力は天然歯の約90%にまで回復し、硬い食べ物もしっかり噛むことができます。また、発音への影響もほとんどありません。

一方、入れ歯は、装着時に違和感を感じることが多く、咀嚼力も天然歯の20~30%程度とされています。特に総入れ歯は、食事中にズレたり、噛む力が弱くなったりすることがあります。また、入れ歯を使用していると、食べかすがたまりやすく、不快感を覚えることもあります。

4. 耐久性・寿命の違い

インプラントは、適切なメンテナンスを行えば20年以上の耐久性を持ちます。特に、定期的な歯科検診と正しいケアを行うことで、より長く使い続けることも可能です。ただし、インプラント周囲炎(インプラントの歯周病)になると、寿命が短くなるため注意が必要です。

一方、入れ歯は平均5~7年で作り替えが必要になります。使用しているうちに歯ぐきが痩せたり、噛み合わせが変わったりするため、定期的に調整しなければなりません。また、部分入れ歯の金属バネが劣化したり、総入れ歯が割れたりすることもあります。

5. メンテナンスの違い

インプラントは、天然歯と同じように毎日の歯磨きやデンタルフロスを使ったケアが必要です。また、3~6ヶ月ごとの定期検診で、インプラント周囲の健康状態を確認し、クリーニングを受けることが推奨されます。インプラント周囲炎を防ぐためには、歯科医院でのプロフェッショナルケアが重要です。

一方、入れ歯は取り外して洗浄する必要があるため、専用の洗浄剤やブラシを使ったお手入れが必要です。また、夜間は外して保管することが推奨されるため、慣れないうちは不便に感じることがあります。さらに、入れ歯は経年変化によって調整や修理が必要になることが多いです。

6. 費用の違い

インプラントの費用は1本あたり30万~50万円が相場で、複数本必要な場合はさらに高額になります。また、骨造成手術が必要な場合は追加費用(10万円~)が発生することもあります。ただし、インプラントは医療費控除の対象となるため、確定申告時に控除を受けられる可能性があります。

一方、入れ歯は保険適用の場合5,000円~1万円程度で作ることができます。自費診療の場合、見た目が自然なノンクラスプデンチャーなどの選択肢もあり、費用は10万円~50万円程度になります。

インプラント vs 入れ歯|後悔しないための選び方

インプラントと入れ歯は、それぞれメリット・デメリットがあり、どちらが最適かは個人のライフスタイル、健康状態、予算、噛み心地のこだわりによって異なります。「どちらを選んでも後悔したくない」と思う方が多いのではないでしょうか?

ここでは、「インプラントが向いている人」「入れ歯が向いている人」の特徴を解説し、最後に自分に最適な治療法を判断するための基準を紹介します。

こんな人はインプラントが向いている

インプラントは、顎の骨に人工歯根を埋め込むことで、しっかり固定される治療法です。そのため、次のような方に向いています。

  • 自然な見た目・審美性を重視したい人
  • しっかり噛んで食事を楽しみたい人
  • 長期的なコストパフォーマンスを重視する人
  • 健康状態に問題がなく、手術を受けられる人

こんな人は入れ歯が向いている

入れ歯は、取り外し可能な義歯で、手術をせずに短期間で治療できることが特徴です。以下のような方に向いています。

  • 費用を抑えたい人
  • 手術を受けたくない、または受けられない人
  • 短期間で治療を終えたい人
  • 顎の骨が少ない人(骨造成が難しい場合)

インプラントオーバーデンチャーとオールオン4について

インプラントと入れ歯はどちらか一方を選ぶものと思われがちですが、実はこの2つを組み合わせた「インプラントオーバーデンチャー」という治療法もあります。

また、インプラント治療には「オールオン4」という方法もあります。それぞれの治療法について詳しく解説します。

インプラントオーバーデンチャーとは?

インプラントオーバーデンチャーとは、少数のインプラントを顎の骨に埋め込み、それを土台として入れ歯を安定させる治療法です。通常の入れ歯は歯ぐきの粘膜で支えられているため、ズレたり、噛む力が弱くなったりしやすいですが、インプラントオーバーデンチャーはインプラントを固定源とすることで、噛む力の向上と装着時の安定感を実現できます。

【インプラントオーバーデンチャーのメリット】

  • 安定性が高く、しっかり噛める(通常の入れ歯よりも咀嚼力が向上)
  • 入れ歯のズレを防ぎ、違和感を軽減
  • インプラント単体より費用を抑えられる(少ない本数のインプラントで済む)
  • 取り外し可能なため、清掃がしやすい

【インプラントオーバーデンチャーのデメリット】

  • 保険適用外(自費診療)となる
  • インプラントを埋め込むため、手術が必要
  • 定期的なメンテナンスが必須

一般的には、下顎に2~4本、上顎に4~6本のインプラントを埋め込み、それを支えとして入れ歯を固定します。部分入れ歯だけでなく、総入れ歯の方でも適用可能な治療法です。

オールオン4とは?

オールオン4(All-on-4)とは、4本のインプラントを支柱として、上顎または下顎の歯をすべて固定する治療法です。通常、インプラントを1本ずつ埋め込むと費用や治療期間がかかりますが、オールオン4では4本のインプラントだけでフルアーチの固定式ブリッジを支えるため、少ない本数で広範囲の歯を補うことが可能になります。

【オールオン4のメリット】

  • 総入れ歯よりも強い噛む力を得られる
  • 最短1日で固定式の仮歯を入れられる(即時負荷可能な場合が多い)
  • 通常のインプラントより費用を抑えられる(本数が少なく済む)
  • 顎の骨が少ない場合でも適用できる可能性がある(斜めに埋入することで骨の負担を減らせる)

【オールオン4のデメリット】

  • インプラント手術が必要(外科的な処置を伴う)
  • 治療費が高額(1顎で250万~400万円程度)
  • 骨の状態によっては適用できない場合がある

オールオン4は、特に「総入れ歯に不満を感じている人」「できるだけ少ないインプラントで固定式の歯を入れたい人」に適した治療法です。インプラントオーバーデンチャーと異なり、取り外しができない固定式のブリッジを装着する点が大きな違いです。

入れ歯からインプラントへ移行する方法

入れ歯からインプラントに移行する際には、患者さんの口の状態や希望する機能性・審美性に応じて、複数の治療法が選択できます。特に、全ての歯をインプラントにするのではなく、少ない本数のインプラントで効率よく固定する方法が近年注目されています。

ここでは、代表的な移行方法である「オールオン4」「3分割型のインプラント」「失った歯と同じ本数のインプラント」「インプラントブリッジ」があります。

オールオン4は先ほど説明いたしましたので、その他3つの方法について詳しく解説します。

3分割型のインプラント

3分割型のインプラントは、前歯・左奥歯・右奥歯の3つのエリアに分け、それぞれにインプラントを埋入し、ブリッジを装着する方法です。

【3分割型のインプラントのメリット】

  • 全ての歯を一体化する治療法よりも、トラブル時の修理が容易
  • 各エリアに分けてインプラントを入れるため、噛む力を均等に分散できる
  • オールオン4よりも多くのインプラントを使用するため、負担が分散しやすい

【3分割型のインプラントのデメリット】

  • 通常のオールオン4よりも多くのインプラントを埋め込むため、治療費が高くなる
  • 骨の状態によっては、骨造成手術が必要になる場合がある

3分割型のインプラントは、オールオン4よりも安定性を重視したい方におすすめです。特に、奥歯の噛む力を重視する方や、万が一のトラブル時に全体交換を避けたい方に向いています。

インプラントを失った歯と同じ本数埋入する

「1本失ったら1本のインプラントを埋め込む」という方法です。これは、部分入れ歯からインプラントへ移行する際の最も理想的な治療法ですが、失った歯の本数によってはコストがかかります。

【メリット】

  • 全ての歯にインプラントが入るため、噛み合わせが非常に安定する/li>
  • インプラント同士が独立しているため、隣の歯に負担をかけない
  • 1本ずつ治療できるため、将来的に一部のインプラントを交換することも可能

【デメリット】

  • 失った歯の本数が多いと、インプラントの本数が増え、治療費が高額になる
  • 顎の骨の量が少ない場合、骨造成手術が必要になることがある

この方法は、部分入れ歯を使っていたが、より自然な噛み心地を求める方に適しています。ただし、費用の負担を考慮し、適切な本数を歯科医と相談することが重要です。

インプラントブリッジ

インプラントブリッジは、複数の歯を失った場合に、少ない本数のインプラントでブリッジ(連結した人工歯)を支える治療法です。

例えば、3本の歯を失った場合、両端に2本のインプラントを埋め込み、その間の1本を人工歯で橋渡しする形になります。

【インプラントブリッジのメリット】

  • 少ない本数のインプラントで、複数の歯を補えるため、コストを抑えられる
  • 噛み心地が自然で、見た目もインプラント単独より審美性が高い
  • 周囲の健康な歯に負担をかけずに治療できる

【インプラントブリッジのデメリット】

  • 複数の歯が連結しているため、一部が破損すると全体的な修理が必要になる
  • 噛む力が強い部分(奥歯など)では、インプラントの負担が増えるため、骨の状態をしっかり確認する必要がある

インプラントブリッジは、すべての歯をインプラントにするのが難しい方や、治療費を抑えたい方に適した選択肢です。

インプラントは無理?入れ歯しか方法がないと言われたら

「インプラント治療を希望して歯科医院を訪れたのに、『あなたにはインプラントは無理です』『入れ歯しか選択肢がありません』と言われた…」というケースは珍しくありません。

しかし、本当にインプラントが無理なのか?他に方法はないのか?という疑問を持つ方も多いでしょう。結論から言うと、「インプラントはできない」と言われたとしても、すべてのケースで諦める必要はありません。

ここでは、インプラントができないと診断される理由や、その場合の解決策について解説します。

インプラントができないと言われる理由

「インプラントは難しい」と判断する理由は次の通りです。

①顎の骨が不足している

インプラントは顎の骨に人工歯根を埋め込む治療なので、骨の量や密度が不十分だと固定が難しくなることがあります。

【骨が少なくなる原因】

  • 長期間入れ歯を使用していた(骨が吸収されてしまう)
  • 重度の歯周病で骨が失われた
  • 生まれつき骨が薄い

②全身の健康状態に問題がある

以下のような持病がある場合、手術によるリスクが高まるため、インプラント治療が難しいと判断されることがあります。

【注意が必要な病気】

  • 糖尿病(血糖値が高いと、傷の治りが遅くなり感染リスクが上がる)
  • 心疾患(手術中の全身管理が必要)
  • 骨粗しょう症(骨の質が弱く、インプラントが固定されにくい)
  • 高血圧(出血リスクが高まる)

ただし、これらの病気があるからといって、必ずインプラントができないわけではありません。医師と相談しながら、適切な管理を行うことで治療が可能になるケースもあります。

③喫煙習慣がある

喫煙はインプラント治療の成功率を大きく下げる要因です。タバコに含まれるニコチンが血流を悪化させ、骨とインプラントの結合を妨げるため、手術を受けられないことがあります。

④歯ぎしり・食いしばりの癖がある

強い噛みしめや歯ぎしりをする人は、インプラントに過剰な負担がかかり、脱落のリスクが高まるため、注意が必要です。ただし、マウスピースを併用することで対策が可能なケースもあります。

⑤年齢の問題(高齢すぎる or 若すぎる)

高齢者の場合は顎の骨が著しく減っていると、手術の負担が大きくなります。一方、若年者の場合は成長期の段階では骨が変化するため、インプラントが適用できないことがあります。

「インプラント無理」と言われた場合の解決策

インプラントができないと言われた場合でも、状況によっては治療が可能になることもあります。いくつかの解決策を紹介します。

①骨が足りない場合 → 「骨造成手術」を検討

顎の骨が不足している場合、骨を増やす手術(骨造成)を行うことで、インプラントが可能になることがあります。

【代表的な骨造成手術】

  • GBR(骨誘導再生法)→人工の骨を補填し、骨の再生を促す方法
  • サイナスリフト(上顎の骨が少ない場合)→上顎の奥の骨を増やす手術
  • ソケットリフト→上顎の骨が少ない場合に行う手術

②全身疾患がある場合 → 内科と連携しながら治療計画を立てる

糖尿病や高血圧がある方でも、数値をコントロールできれば手術を受けられる場合があるため、歯科医師と内科医に相談するのがベストです。

③費用が理由で諦めている場合 → 費用を抑えた治療法を検討

  • 少数のインプラントで全体を支える「インプラントオーバーデンチャー」
  • 片顎4本でフルブリッジを支える「オールオン4」

セカンドオピニオンを検討すべきケースとは?

「インプラントができない」と診断された場合でも、歯科医院によって判断が異なることがあります。特に次のような場合は、セカンドオピニオンを受けることで解決できる可能性が高いです。

  • 1つの医院で「無理」と言われたが、他の医院では可能なケースがある
  • 骨造成手術の提案がなかった(他の医院なら可能かもしれない)
  • 高齢だからと断られたが、実際には治療できるケースもある
  • 設備や技術の問題で対応できない歯科医院だった可能性がある

インプラント治療に強い歯科医院に相談し、別の治療方法がないか確認するのがポイントです。

インプラントが合わずに入れ歯に戻すケースとは?

インプラントは「第二の永久歯」とも呼ばれるほど、しっかり噛める・見た目が自然・長持ちするなどのメリットが多い治療法ですが、すべての人が満足できるわけではありません。インプラントが合わずに入れ歯に戻すケースもあります。

ここでは、どのような理由でインプラントから入れ歯へ移行するのか、また、その際の注意点について解説します。

インプラント周囲炎などのトラブルが発生した場合

インプラントは天然歯と同じように、歯周病(インプラント周囲炎)になるリスクがあります。

インプラント周囲炎とは、インプラントの周囲に細菌が繁殖し、炎症が起きる病気です。進行すると顎の骨が溶け、最終的にインプラントが抜け落ちてしまうこともあります。

【インプラント周囲炎の主な原因】

  • 歯磨き不足による細菌の繁殖
  • 定期メンテナンスを受けていない
  • 喫煙習慣がある(血流が悪くなり、炎症を起こしやすい)
  • 糖尿病などの持病がある(免疫力低下による影響)

軽度なら治療可能ですが、重度になるとインプラントを撤去し、入れ歯に移行することがあります。

インプラントの定着がうまくいかなかった場合

インプラントは、埋め込んだ後に顎の骨と結合することで安定します。

しかし、以下のような理由で結合がうまくいかず、インプラントがぐらついてしまうケースがあります。

【インプラントの定着がうまくいかない原因】

  • 骨の密度が低すぎる(特に上顎の奥歯はリスクが高い)
  • 手術後に強い力がかかり、インプラントが動いてしまった
  • 歯ぎしり・食いしばりが強い(インプラントに過度な負担がかかる)
  • 喫煙・糖尿病など、血流が悪いことで骨の回復が遅れた

定着が不十分な場合、やむを得ずインプラントを撤去し、入れ歯に移行することがあります。

顎の骨が痩せてインプラントの維持が難しくなった場合

インプラントは顎の骨に埋め込むため、骨の状態が変化すると、インプラントの安定性が低下することがあります。

【顎の骨が痩せる原因】

  • 骨粗しょう症の進行(高齢者に多い)
  • 長期間の歯ぎしり・食いしばり(骨がダメージを受ける)
  • インプラント周囲炎による骨吸収

インプラントの土台となる骨が少なくなると、インプラントを維持できず、入れ歯に移行することがあります。

手術を繰り返したくない、再治療を希望しない場合

インプラントは基本的に長持ちする治療法ですが、何らかの理由でインプラントが脱落した場合、再手術が必要になることがあります。

しかし、

「もう一度手術するのは負担が大きい」
「これ以上、費用をかけたくない」
「年齢的に外科手術は避けたい」

と考え、入れ歯への移行を選択する人もいます。

特に高齢者の場合、手術の負担を考慮して、入れ歯を選ぶケースが増えています。

入れ歯とインプラントの費用相場について

歯を失ったときの治療法として、入れ歯とインプラントがありますが、最も気になるのが費用の違いではないでしょうか?

一般的に、入れ歯は比較的安価であるのに対し、インプラントは費用が高額になりやすい傾向があります。ただし、治療方法や選択する素材によって価格は大きく異なるため、長期的なコストも考慮しながら選ぶことが重要です。

ここでは、入れ歯とインプラントの費用相場を詳しく解説します。

入れ歯の費用相場

入れ歯には保険適用のものと自費(自由診療)のものがあり、それぞれ費用が大きく異なります。

  • 保険適用の入れ歯(レジン床義歯):5,000円~15,000円(1割負担の場合)
  • 金属床義歯:15万~50万円
  • ノンクラスプデンチャー:10万~30万円
  • インプラントオーバーデンチャー:50万~150万円

インプラントの費用相場

インプラントは「人工歯根(インプラント体)」「アバットメント(連結部分)」「上部構造(被せ物)」の3つのパーツで構成されており、各工程の費用がかかります。

  • 1本あたりのインプラント費用:40万~60万円(1本)
  • オールオン4(片顎):300万~400万円
  • インプラントブリッジ(3本の歯を2本のインプラントで支える):80万~100万円

顎の骨が少ない場合、骨を増やす手術が必要になります。

  • GBR(骨誘導再生):10万~20万円
  • サイナスリフト(上顎の骨を増やす手術):20万~50万円
  • ソケットリフト(軽度の骨造成):10万~30万円

まとめ

インプラントと入れ歯は、どちらも歯を失ったときの有力な治療法ですが、それぞれにメリット・デメリットがあり、どちらを選ぶべきかはライフスタイルや健康状態、費用、噛み心地の優先度によって異なります。

【こんな人はインプラントが向いている】

  • 自然な見た目や噛み心地を重視したい
  • しっかり噛める歯を長持ちさせたい
  • 定期的なメンテナンスを受ける習慣がある
  • 手術に抵抗がなく、費用面の負担が許容できる

【こんな人は入れ歯が向いている】

  • 手術なしで治療を受けたい
  • 費用を抑えて歯を補いたい
  • 取り外しができる義歯を希望する
  • 顎の骨が少なく、インプラント治療が難しい

さらに、「インプラントオーバーデンチャー」や「オールオン4」など、インプラントと入れ歯を組み合わせた治療法もあり、両者のメリットを活かす選択肢もあります。

また、インプラントを希望しても「顎の骨が足りない」「持病がある」などの理由で適応外になるケースもありますが、骨造成手術やセカンドオピニオンを検討することで治療が可能になる場合もあるため、一度歯科医院で相談することが重要です。

尼崎市にある「永井歯科」では、患者さん一人ひとりの希望やお口の状態をしっかりと確認し、最適な治療プランを提案しています。インプラントか入れ歯で迷ったら、一度来院いただき、ご相談ください。

永井歯科ではインプラント・入れ歯・ドイツ式入れ歯に関する様々な情報をお伝えしています。
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