インプラントは高い!?インプラント治療にかかる費用とその内訳を解説します
歯科用インプラントの治療はごく稀な症例を除き原則自由診療です。
したがって医療機関ごとに費用が異なります。
費用について、全ての費用を総額表示している医療機関と総額ではなく人工歯根・接合パーツであるアバットメント・被せものの各パートの金額に分けて表示している医療機関があります。
1本歯を失ったところにインプラントを1本入れて1本の被せものが入る場合の日本での費用相場は、
概ね40万円~60万円ほどです。
なかには30万円以下と安価な費用で治療できる医療機関も存在します。
一本インプラントを入れると、その歯の定期的な点検とメインテナンスが必要となります。
高度な技術と知識が要求され、決して安価な治療ではないので、長期にわたり信頼できる確かな医療機関で治療を受けたいものです。
治療費の構成は大きく分けて4つあります。
1:医療材料の原価
2:施設の設備
3:教育研究費
4:スタッフの人件費
1:医療材料の原価とは
インプラント体、接合パーツ、クラウンの費用、手術に使用する消耗品のことを指します。特にクラウンの費用は、歯科医師の技量以上に歯科技工所や歯科技工士の技量によって品質も費用も変わります。ジルコニアセラミックを作るブロックも強度や色調が公表されている国内薬事承認の品から、安価な代わりに強度や色調など粗悪な国内薬事未承認のブロックも流通しています。生涯を通して生体に入れるものだからこそ確かな品質の材料を使わねばなりません。
2:施設の設備とは
シミュレーションソフト、CT、レントゲン、インプラントドリルを回すエンジンモーター、各種インプラントドリル、手術室、治療台、高度な滅菌機器、生体モニター、酸素ユニット、精密な型どりを行う口腔内スキャナーなどです。下は数十万円、上は数千万円の機器で毎年保守料も発生しています。
これらは陳腐化して安全が失われないよう耐用年数で入れ替えなければなりません。
3:教育研究費とは
インプラント治療は10年前と今とでは、インプラントそのものも、治療に関する考え方も、大きく変化しています。最新の歯科知識、最新の技術を常にアップデートするためには、国内外の学会に参加し、文献に目を通し、情報収集と技術トレーニングを常に行う必要があります。
これらは歯科医師のみならず、インプラント治療に携わる歯科衛生士、歯科技工士をはじめスタッフにとっても必要な事柄です。
4:スタッフの人件費
清潔で安全でスピーディーな手術には執刀医の他に介助スタッフが最低2名、できれば3名以上必要です。バックヤードでの滅菌スタッフや歯科技工士も必要ですし、術中の記録や写真撮影も必要です。事前準備ではインプラントチームでの患者情報、手術内容の情報共有、在庫確認と発注などを行います。
インプラントの費用を以上4つの項目にわけて解説してきました。
費用は大切な事柄です。
その一方でインプラント治療には高度な医療安全が不可欠です。
決して安くない治療であるがゆえに、できるだけ長持ちさせたい歯科治療です。
だからこそ、単に安さを追及するのではなく、必要なことにしっかりとコストをかけている医療機関を選ぶことが重要といえるでしょう。
最後に、これはインプラントだけに限ったことではないですが、インプラントは歯が失われた際の機能を回復する治療です。
その歯が失われた原因を歯列全体をしっかりと見渡した上で考え、同じことの繰り返しにならないようにしたいものです。
そのためには、単に歯が失われたところにインプラントを入れれば良いという発想ではなく、歯列の上下・左右・前後のバランスを考え審査診断したうえで治療計画を立てることが重要です。
また高度なインプラントや入れ歯治療には的確な審査診断と治療計画を立てる為に、ひとりひとりに十分な時間が必要です。治療で失敗しないためには、治療時間が10分や30分、医院が気忙しく回転重視の医療機関ではなく、高度な治療を専門的に扱い一人一人に十分な治療時間をとる医療機関のほうがインプラントや入れ歯の治療には適しています。
Das Beste, oder nichts 「最善か無か」
インプラントについて詳しい情報は、永井歯科HPでもご紹介しています。
豊富な症例実績に基づき、詳しい説明や実際の症例を多数ご覧頂けます。