写真右上、左下を見てください。

歯茎が大きく窪んでいるのがわかりますか？
上下に歯は残っているものの、上下の歯は１対も噛み合わさっていません。

いわゆる「すれ違いの噛み合わせ」です。

歯がないところには一般的な留め金式の部分入れ歯を入れて生活されていました。
このことが、歯茎が大きく窪んでしまった原因です。

噛む力は、留め金式の部分入れ歯の下の歯茎を大きく窪ませます。
とくにすれ違い噛み合わせではこの傾向が顕著です。
歯や留め金のところは沈まず、留め金から離れたところは沢山沈みこんで骨が驚くほど窪んでいきます。

どうしたら良かったのでしょう。

口の中がすれ違い噛み合わせになった場合、１番大切なことは、一般的な留め金式の入れ歯は使わないことです。

留め金式の入れ歯でなく歯列全体で均等に噛める治療法を考えることです。
全体で噛むことにより、噛む力は１点に集中することなく力は分散されます。

「全体で噛む」為に、どのような治療が適しているのでしょう。

選択肢はいくつかあります。

ドイツ式入れ歯・テレスコープ義歯

残った自分の歯を活用して、口全体を入れ歯で覆います。
このひとつながりになった入れ歯がとても重要で、噛んだ時の力を全体で分散できます。

オーバーデンチャー

オーバーデンチャーとは、小さくした歯やインプラントを総入れ歯で覆った入れ歯のことです。
これは一見すると総入れ歯のようですが、歯やインプラントが総入れ歯の弱点を補助しつつ、全体で噛むことができるので有効な手段となります。

欠損部にインプラントで被せものをつくる

インプラントの被せものは部分入れ歯とは違って、沈み込むことは絶対に起こりません。
ですから噛む力によって顎の骨が失われることもありません。

あごの骨を長持ちさせる上で優れた治療手段になります。

インプラントを下支えにした部分入れ歯

留め金式の部分入れ歯の下にインプラントを１本入れ、入れ歯が沈みこまないように支えます。
しっかり噛めて、アゴの骨が窪むこともありません。

最後に

歯が失われた際に、単にその個所を補うだけの治療を考えるかもしれません。

しかし補うだけでバランスが悪いと、その先で治療が非常に困難になることがあります。

早い段階で上下・前後・左右でバランスの良い噛み合わせを考え治療を行えば、ここまで大きく症状は進行していなかったと思います。

私で良ければお手伝いさせていただきます。
兵庫県尼崎市にあります永井歯科・矯正歯科までお問い合わせください。

Das Beste, oder nichts 「最善か無か」
ドイツ式入れ歯について詳しくご覧になりたい方は、永井歯科HPをご覧ください。