人生100年時代といわれる近年、60代女性の残りの人生は40年です。
短いようで長いと思いませんか。
60代の今だからこそ、悪くなったところだけを治して5年や10年後に壊れるような治療を行うのではなく、残りの人生をこの治療で乗り切れるくらいのものにしてほしいと考えています。
老後の備えとしての歯科治療は、「余生」と「治療にかかる費用と時間」を考えると、60代から70代前半に行うのがベストです。 というのは、70代はまだまだ元気で衰えを感じていたとしても、人生を存分に楽しめる時間が十分にあります。
5年や10年後に壊れるような治療は、高齢者(80代)になってから大きな歯の再治療が必要になります。 80代90代は体力面、全身状況、他の病気の影響で、妥協的でその場しのぎの治療すらできません。
しかしながら、80代90代の高齢者の生活の質は食生活が最重要になります。高齢になり自分で出かけるのはせいぜい家の近所だけになるけれど、一日の楽しみといえば食事くらいしかなくなる、といった話を多くの高齢患者さんから聞きます。