食べられるものを選ぶ。ではなく食べたいものを選ぶ。インプラントAll on4治療が変えた食生活
5年前に入れ歯を作られていますが、入れ歯の異物感が不快だったこと、まったくしゃべれなかったことを理由に、入れ歯は捨てて歯がない状態でお過ごしでした。そこから治療することを諦められました。
来院のきっかけ
上の前歯がグラグラで今にも抜けそうな状態になり、仕事にも支障をきたすことから「インプラントは自分にもできるのか?」「ドイツ式入れ歯はどんなものなのか?」「費用はどのくらいなのか」知りたい・・・と、永井歯科に来院されました。
来院時のお口の中
―上
赤●印は、残った自分の歯です。
残った3本の歯でブリッジを支えていましたが、グラグラで今にも抜けそうです。
―下
左右の奥歯には歯がない状態でお過ごしです。
検査では、かなり苦戦しました。
上の歯がグラグラで、検査と同時に歯がとれてしまう可能性があったからです。
「一時的でも歯がなくなることは、仕事上厳しい」というBさんの願いもあり、検査で歯が抜けたときの為に仮歯を事前に準備しておく必要があります。
仮歯製作の対策として今回は下の型とりのみを行い、下の型から予測で上の歯を並べることにしました。
上下の仮歯がそろいました。
完成後にはしっかりと検査を行い治療方針、治療計画を立てていきます。
治療計画
検査結果から、3つの選択肢を提案しました。
プランA:上下 All on 4 (4~6本のインプラントで支えるブリッジ)
プランB:上は All on 4、下は 2IOD
プランC:上はシュトラックデンチャー、下は2本のインプラントで入れ歯を支える2IOD
金額面等も考慮したうえで、同意のもと、プランCの上はシュトラックデンチャー、下は2IODで治療を開始することになりました。
実際の治療の流れ
① 下の歯左右4番を抜いてインプラント埋入手術を行います。
インプラントがしっかりと骨に固定するまで約6週間待ちます。
上の歯、赤●印3本は抜歯します。
上下ともに術後は仮歯でお過ごしいただきます。
② Bさんは仮歯で過ごす中で上の入れ歯の不快感を受け入れることができませんでした。
総入れ歯は上の歯すべてがプラスチックで覆われており、ほとんどの方はこれを受け入れることができます。
しかし、Bさんは仮歯の生活の中で、入れ歯の装着感に慣れることはありませんでした。
Bさんの希望もあり、上はシュトラックデンチャーからインプラント治療All on 4に変更しました。
治療の変更は問題なくスムーズに切り替えることができ、ここからはインプラント治療に切り替えて準備していきます。
③ インプラント手術の後から使う、2つ目の仮歯を作る準備を行います。
2つ目の仮歯では前の歯よりも歯がきれいに見えるように工夫を加えます。
以前使用していた仮歯のコピーを作成し、コピーの仮歯でもう一度型とりを行います。
④ インプラント手術では、インプラントを良い位置に正確にピンポイントで入れるためのコンピューター・シミュレーションを行い、手術用のサージカルガイドを作製します。
⑤ サージカルガイドを用いて、インプラント埋入手術を行います。
⑥ 術後は仮歯でお過ごしいただきます。
ここからインプラントが骨にしっかりと固定されるまでの8週間を過ごします。
⑦ インプラントが固定されたことを確認し、セラミックの歯に置き換える作業に移ります。
歯の見た目、発音、噛みやすさ、掃除しやすさ、すべてをチェックし、セラミックをお作りして治療は終了です。
Bさんの治療前の食生活は、食べられるものを基準に選ばれていましたが、治療後は食べたいものを選ぶ生活に変化しています。
以前は、人前では好きな食べものであっても、恥ずかしい思いをしないために敬遠していました。
治療後は、人目を気にせず、好きなものは何でも食べられる生活に変わっています。
以下は、食生活やお口の不満足度のアンケート結果を示したものです。
最後に
歯科治療は、歯がなくなったところに歯を補えば良いというものではありません。
長い人生において、自分はどうありたいのか。
歯に何を求め、その歯はどうあってほしいのか、ということをきちんと考えることに尽きると思います。
永井歯科では、治療を始める前にしっかりと検査を行います。
検査で得た情報から、治療計画を立て説明し納得した上で治療を開始します。
治療計画はあくまでも予定です。予定通りに進まないことは稀にあります。
ですが、患者様自身が今の自分の状況を把握し一緒に治療を進めていければと考えています。
私で良ければご相談ください。
永井歯科ではインプラント・入れ歯・ドイツ式入れ歯に関する様々な情報をお伝えしています。
詳しくはHPをご覧ください。
■治療内容
インプラント手術模型診断・噛み合わせ調整・噛み合わせのデザイン製作・仮歯・セラミック
■治療期間・回数
11カ月・15回
■費用
¥5,383,400(自由診療)
■リスク・副作用
インプラント手術は高齢や持病によってはできない場合もあります。
清掃を怠ると歯周病やインプラント周囲炎が起こることがあります。