つねに噛める状態を保ちながら
3年の徹底治療でここまで美しく
お口全体を徹底的にきれいにした女性のMさんです。
当院では、咬み合わせを考えた総合的な治療を提唱しています。
総合治療の期間は通常1年程度ですが、Mさんはお仕事が忙しかったため、たまの土曜日を活用してお互いのスケジュールを確保し、足掛け3年で治療を完了させました。
もともと10年来、永井歯科に通ってくださっている患者さんです。
奥歯の虫歯などその都度対応していましたが、問題点が続発してきたため、2017年にお口全体の治療をご提案しました。
当初の相談では、前歯は触らず、奥歯を中心に治療する予定でした。
しかし、前歯が差し歯で小さめだったこともあり、全体のバランスと、前歯が奥歯を守る役割を担えていなかったため、全体的に治療することをご提案し、セラミックで歯の形態と機能の回復をすることにしました。Mさんとしても全体のバランスは気にはなっていました。でも難しそうだし治るのかな?と諦めもあったようです。前歯の位置は機能面でも見た目にも大きな差が出るところです。とくに0.1ミリ単位でこだわって調整しました。
また、下アゴの前歯は少し前に出ていたので、咬み合わせを整えるため歯が内側に入るよう被せではなく歯の表面を一層だけ削り、左下の犬歯1本だけは被せものにしました。
Mさんは形の好みもはっりきしていたのでいろいろと新しい仮歯を入れ替え、試しては装着感と見た目をテストしました。途中からMさんの好みが一部分にこだわるあまり全体のバランスが崩れそうになってきたので、最終的には全てを私と当院の技工士に任せていただいて、3人共が納得できる形を作りあげました。とはいえMさんの意見は非常に参考になりました。木を見すぎると森を見失うし、かといって森ばかり見て木々のバランスが崩れてもいけないし、バランスをとるのはとても難しいです。
咬み合わせを調整する際、一時に咬み合わせに違和感の出ることがあります。慣れ親しんだ咬み合わせのほうが、正しい咬み合わせよりも、その方にとって馴染みがあるからです。Mさんも、咬み合わせを調整した直後は若干、違和感があったそうですが、食べられないわけではないし、すぐに慣れたということでした。
最適な咬み合わせを作るために、健康な歯を一部削る場面があります。
後々ほかの歯に悪影響が出る可能性があるなら、受け入れます。ということで歯の一部を削り歯の形を修正することをMさんには了承していただきました。
治療は3年かかりましたが、Mさんとしては長いという意識はなかったそうです。
治療中もつねに噛めるように、たとえばインプラントを入れた直後は荷重をかけられないためインプラント以外で噛めるブリッジを作るなど、その都度、工夫しています。2ヶ月ほど左下の奥歯がない時期はありましたが、それ以外はつねに仮歯で噛める状態にしていました。
仮歯もしっかりお作りしたので、まだ仮歯の段階で周りの方から「きれいになったね」「治療終わったの?」と言われたこともあったそうです。
治療中も常に咬める状態を確保するために、インプラントは2回に分けて手術しています。不安はなかったそうで淡々と治療を受けていただきました。
治療が終わり、現在はメンテナンスに通っていただいています。
もともと噛めない、痛いといった機能面での悩みはなかったため、とくに嬉しいのは見た目がきれいになったことだそうです。
歯とアゴ関節が悪くなる原因の中で見逃されがちなのは、有害な咬み合わせです。
今回の治療では、お口全体とアゴの動きの調和を考えて、咬み合わを構築いたしました。これから長く快適にお使いいただければと思います。
永井歯科ではインプラント・入れ歯・ドイツ式入れ歯に関する様々な情報をお伝えしています。
間違いのないインプラント治療を選択されてください。
■治療期間と費用
・期間 3年
・治療費:インプラント1本あたり45万円 セラミック1本あたり10~18万円(税別)
■リスクと副作用
インプラントも日常の清掃やメインテナンスを怠ると、天然歯の歯周炎のようにインプラント周囲炎が起こります。神経の治療をしている歯は治療後に歯の根が折れたり抜けることがあります。