症例紹介

ピーナッツが食べられる入れ歯に出会えた!ドイツ式入れ歯

【case37】Fさん 70代男性の症例
ピーナッツが食べられる入れ歯に出会えた!ドイツ式入れ歯

この写真はFさんがドイツ式入れ歯の治療を終えられた、78歳の時のものです。

72歳からの5年間、永井歯科で保険の部分入れ歯の治療を行ってきました。

年を追うごとに、だんだんと歯がなくなっていき、「とにかく噛めるように、噛めるようになりたい。ただそれだけ」
そのように思われていました。

健康保険の入れ歯でもそれほど困っていない、これで十分だと思うこともあったそうです。

しかし、よくよく考えると今の入れ歯では、大好きなピーナッツが食べられないことは、とてもショックだったそうです。

72歳から77歳までのレントゲン写真を見てください。
年齢を重ねるごとにだんだんと歯がなくなっているのが分かります。

74歳:左上5番(黄色矢印)は部分入れ歯の留め金が掛けられていた歯です。
ヒビが入っています。

76歳:左上5番(黄色矢印)は通常では考えられない折れ方をしています。
部分入れ歯の大きな力がかかったためです。
右上5番・6番も痛みがあり、グラグラと揺れています。

77歳:痛みが出た為、右上5番・6番は抜歯し、入れ歯は継ぎ足しの修理をしました。

健康保険の留め金式の部分入れ歯では、噛む力、入れ歯が外れないようにする力、入れ歯がずれないようにする力を、残っている数少ない歯で負担しなければなりません。

支えきれない大きな力が、残っている数少ない歯に集中してしまうことになります。

そのため留め金を支えている歯はどんどん悪くなり、更には入れ歯を安定させることもできないのです。

医療の先進国ドイツでは留め金式のクラスプ入れ歯は、現在では扱われていません。

クラスプ(留め金)をかけた歯にせん抜きのような力を与え、歯を失いやすいと考えられているからです。

ドイツ式入れ歯では、お口の状況に応じた工夫で歯を守ります。

歯が少ない時は、歯を失わないように歯に力がかかりにくくします。
歯の本数が多く残っている場合には歯列全体で強固に力を受け止めれるようにすることが出来ます。

Fさんはこの説明に納得され、78歳でドイツ式入れ歯治療を決断されました。

上顎は、右上4番が1本残っていたため、レジリエンツテレスコープ。
下顎は、全体に8本、しっかりとした歯が残っていたので、コーヌステレスコープです。

レジリエンツテレスコープは、残った歯が1本や2本になり総義歯1歩手前だったとしても、
自分の歯を使って入れ歯を安定させることが出来ます。

自分の歯を利用することにより、入れ歯の横ずれを防止し安定させることが出来る入れ歯です。

コーヌステレスコープは、自分の歯に金属冠をかぶせ、その上から歯に被せた金属冠と同じ形をした入れ歯をはめ込みます。

土台となる歯を入れ歯の内側の冠で覆うことで、入れ歯が土台の歯を固定して健康な歯を守ります。

治療後は「今までの入れ歯と違って、しっかり噛める」「装着感がピタッとしていて不安なく食事ができる」「食事を注文する時に、柔らかいか、硬いかを考えるところから始まっていたが、今は食材を気にせず食べることが出来る」と、大好きなピーナッツも食べられているようです。

私はこれまで多くの患者様の治療を行ってきました。

多くは、他院では難しいと治療を断られたケースや、歯がボロボロになり全く噛めず、今すぐ治療してほしいと言ったケースです。

その際は、多くの治療の選択肢をご提案し、治療を進めてまいりました。

今回のFさんのように、痛みもなく生活に支障がない場合に、そのまま悪くなるまで様子を見ていく治療が本当に良かったのかと、自問自答してしまいます。
Fさんの場合、結果歯はどんどん失われて行きました。

これまでの多くの学びの中で、Fさんの口の中を見た時、容易に5年後は想像できたのです。

早い段階でしっかりと噛める歯を提案することは、先の治療の患者さんの体への負担や、時間や費用の負担を軽減することに繋がります。

先々のことを考えず様子を見て何もしない、あるいは簡単な治療だけに固執することは、その場では患者さんに寄り添った良い事のようでいても、実はよくない結果を招いていることがあるのです。

その先の未来を想像し、患者様にとっての最善の治療をご提案する。

全ては患者様のために・・・

治療について詳しくは下記リンクよりご覧ください。


■治療期間
7ヶ月

■費用
ドイツ式入れ歯のページをご参照下さい

■リスクと副作用
残った歯に被せる際、ごくまれに歯に痛みが出る場合があります。
その場合神経処置などを行い適切に対応します。

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