つけても、つけても、歯が取れてしまう…。ストレスなく食べたい。
83歳女性Cさんは、詰め物・被せものの歯がよく外れる生活を送っていました。
食事の際も食べることに集中できず、食事をきちんととることが出来ていません。
「右下が取れて、取れて、取れて、とにかく取れないようにしたい」
Cさんの切なる思いがありました。
当時通院されていた歯科医院が都合で休診中となっていたため、
知り合いの方の紹介で永井歯科に応急対応を求めてお見えになったのです。
永井歯科では応急処置として、外れた詰め物と被せものを歯専用の接着材で装着しました。
ただし、下地の歯はかなり傷んでおり、もう残らない歯の応急処置です。
かかりつけの歯医者さんがあるとのことでしたので、
現状を見直し、何かしらの治療を行ってもらった方が良い旨をお伝えし、お帰りいただきました。
やはり右奥7番から5番にかけてのブリッジはかなり外れやすいものでした。
また取れていたそうです。
Cさんからは、抜本的な治療を当院で受けたいとのリクエストを頂いたので、
その場しのぎの治療ではなく、ずっと長持ちする全体治療を考えました。
模型をつくり、お口の写真撮影、レントゲン撮影、CT撮影、歯周病検査を行いました。
その上でドイツ式入れ歯やインプラントを含めた治療を数パターン提案いたしました。
それぞれの治療の利点欠点、Cさんの好みや年齢やお体のことを考え
一緒に相談した上で、方針が決まりました。
治療方針、治療の手順、費用、治療期間はこうして決まります。
【治療内容】
・右下はインプラントを2本
・左上は残せない歯を抜いて、両隣の歯を使ったブリッジ
・詰め物被せものが外れたり、歯が大きく欠けてきている歯には被せものを
・咬み合わせのズレがあるので全体の咬み合わせの調整
●上の歯
↓
●下の歯
↓
今回、インプラント手術が初めてだったCさんは
手術に対して、怖い、不安 という思いは全くなかったようです。
1~2本のインプラント手術そのものは30分ほどで終わります。
治療途中は仮の歯でリハビリを行うので食事ができます。
とはいえ治療途中に仮の歯が3回ほど外れました。
外れると食事に不自由されていたとのことで、ご迷惑をおかけしました。
外れた個所には、外れないような工夫をし、対応しました。
治療を終え、歯はきれいになり、左右で均等に咬んで食事ができるようになりました。
お手入れも、かつて天然の歯が全てあった時とほぼ同様の対応で大丈夫です。
歯ブラシは普通の歯ブラシと歯間ブラシを使用します。
普通の歯ブラシは全体に、歯間ブラシはブリッジ周囲とインプラント周囲に使用します。
治療後にCさんから感謝状が届きました。
Cさんは宝塚にお住まいですがバスと電車を乗り継いで当院にお見えになっていました。
現在永井歯科にはCさんのように通院に1時間程度かかる方も多くお見えになります。
当院では遠方の方でなくとも計画的な治療を行います。
1回の治療時間は1~3時間とすることで、治療回数と治療期間とを減らすよう配慮しています。
ただし保険診療では短期間で集中した治療は行っておりません。保険診療で短期間にたくさん診療していると、呼び出しと指導の対象に繋がります。
終わりの見えにくいその場その場の簡単な治療ではなく、一度にスケジュール通りに行われるしっかりした治療を求める方が当院に多くいらしています。
Cさんは、良いお医者さんを選ぶこと。
良いお医者さん見つけたら、早くに治療した方が良いということ。
まだまだ先は長いのだから、 「こんな年やから、いいわ」と抜けたまま放っておかず、
ちゃんと治療し、おいしいお食事をできる方がいい。というお話をなさっていました。
全ては患者さんのために。
治療について詳しくは下記リンクよりご覧ください。
■治療期間
7か月
■費用
インプラント1本45万円~、セラミックの被せもの1本10~20万円。
■リスクと副作用
インプラントは外来での手術が必要です。高齢や持病によっては出来ない場合があります。清掃の不良があると天然歯の歯周病に類似したインプラント周囲炎が起こることがあります。
セラミックは割れることがあります。通常の使用で割れた際は保証の範囲で対応します。