歯医者選びは賭けでした。
歯が抜けても噛める状態で食べられる状態だったので、自分なりに食べていた。
60歳を過ぎたころからいよいよ奥歯が傷んで噛めなくなった時、1本ずつちょこちょことインプラント治療をされていました。
左上には、歯がありません。
数年前に義歯を作られていましたが、食事と発音に不自由を感じ、外して生活されていました。
治療前に行ったアンケートでも噛めないものが多く、発音が悪く、生活に不自由を感じていた様子がわかります。
Hさんの治療を見てみましょう。
悪くなり抜けたところにインプラントを入れてきたようです、上は右側にしか歯がありません。
奥歯で噛みあう歯は1か所で、向かって中央から左へ4番目の歯(上)もインプラント(下)は、どちらもグラグラになっていました。この噛み合わさる歯が失われれば、その次は超難症例のすれ違い噛み合わせへと進みます。
インプラントを入れるにせよ、入れ歯をいれるにせよ、治療とは上下左右で均等に噛めるべきです。
患者さんからのリクエストは
- 既存のインプラントを活用したいこと
- しっかりと噛みたいこと
- 費用はできるだけ抑えたいこと
でした。
なかなかの難題です。
いろいろ歯医者さんに訪れたそうです。提案を受けて入れ歯も作ったそうです。
ばんばんの番組に2年間出演していたラジオ関西の放送を聞いて、気になり永井歯科に来院されました。
パッと見て、治療は可能と思いました。
全てインプラントを使った外せるブリッジ、もしくはドイツ式のコーヌステレスコープを使った外せるブリッジのどちらかです。 天然の歯を使うと技工士の手作業が増えて治療費が高くなります。
費用を抑えたいという希望がありましたので 全てインプラントのテレスコープブリッジにしました。
今回は米国バイコン社のインプラントを使用します。現在インプラントは太くて短いインプラントに関心が寄せられています。バイコン社は、その太くて短いインプラントのパイオニアであり30年以上の歴史を誇ります。インプラントの長さが短いと、手術での体への負担は少なくて済みます。
バイコンには更に自分で取り外しができるFO4という独自のテレスコープシステムがあるので、これを使用します。
ブリッジを外せば掃除がとても簡単で、メインテナンスし易いインプラントになります。
仮歯作りの準備です。残っている歯がある間に、どんな歯のデザインが良いかを検討します。
歯のデザインが決まればインプラントを入れる位置をシミュレーションしていきます。
インプラント手術の前には、コンピューターを用いてインプラントの位置を決め、手術ではガイドを使って所定の場所にインプラントを入れます。
このように段階を踏み、手術を行っていきます。
初めに奥歯にインプラント手術を行います。
手術から3~4か月でインプラントがしっかり骨と結合します。
治療開始から5か月に最終形態を見据えた仮歯を装着しています。
FO4では、ブリッジを自分でパチッと装着することも、取り外すこともどちらも出来ます。
ブリッジを外せば、掃除しやすいシンプルな形をしてるので、ブラッシングが非常に簡単です。
この仮歯で不自由なくお過ごしいただきつつ、抜歯した穴が綺麗にふさがるのを待ちました。
最終のセラミックブリッジを装着し、治療は終了です。
実はこのセラミックブリッジは、永井歯科の技工士がすべて製作しています。
人工歯はヨーロッパIvoclar社のセラミックを上下で24本のデザインを行い加工機で削りだして焼き上げます。フレームは米国バイコン社が取り扱う次世代材料の強化ファイバーの生体材料ブロックを加工し、仕上げています。
このブロックは航空機の主翼と類似した化学構造をしており、優れた強度と軽さだけではなくわずかな柔軟性も持っています。2019年に米国ボストンのバイコン本社を訪れ、製作方法も全て教わりました。
術後のアンケートでも、しっかり噛めていることがわかります。
噛めずに悩んでいる多くの患者さんにとって、歯医者さん選びは難しく、どこに行けばよい治療を受けられるのか分からないとみなさんおっしゃいます。
ある意味 賭けだそうです。
是非、あなたにとって納得できる歯科医院に巡り合えといいですね。もしも私でよければお手伝いしたいと思います。
治療について詳しくは下記リンクよりご覧ください。
■治療内容
インプラントブリッジFO4
自分で取り外せるタイプ
当院で埋入したインプラント 本数上3本 下3本
■治療期間・回数
11カ月・20回
■費用
400万円 自由診療
■リスクや副作用
インプラントは外来での手術が必要です。高齢や持病によってできない場合もあります。
清掃の不良があると、天然歯の歯周病に類似したインプラント周囲炎が起こることがあります。