症例紹介

歯が残っていても、噛めない。おいしいものが食べたい

Hさん 90代男性の症例

96歳のHさんのレントゲン写真です。

右上、左下には歯がないことが分かります。左右的すれ違いです。

上アゴと下アゴに何本か歯が残っているにも関わらず、自分の歯で噛むところがなくなってしまい、左右のバランスが悪くなった状態を左右的すれ違いと言います。

すれ違いの咬み合わせになってしまうと
「治療をしてもどんどん悪くなる」「顔がゆがんだように変形してしまう」
などの深刻な症状が現れることもあります。

左下には入れ歯、左上には銀歯があるにもかかわらず、隙間が大きく開いて、全く噛めていません。

Hさんのように左上だけ、右下だけの片方だけに歯が残っている状態で入れ歯をした場合、入れ歯と残っている歯が咬み合う際に、噛む力は残っている歯の方が強くなります。

これにより入れ歯に集中的に咬み合う力がかかります。

入れ歯を支える下の歯茎は一点で力を吸収するため、歯茎は痩せて下に沈み入れ歯は合わなくなり、咬み合わせが崩れていきます。

一般に上下で咬み合う自分の歯が少なくなると、噛めている歯だけを酷使して上下どちらかの歯を失いすれ違いの咬み合わせになります。

すれ違いになると歯を失うことはないものの、一般的な部分入れ歯を作っても合わず、調整しても痛い、擦れる、の繰り返しになります。

何がしかの手法で設計そのものを変えるのが良いと言えましょう。

Hさんの下アゴ前歯のブリッジを外してみると、中はスカスカの状態でした。

左下3番、右下3番、4番、5番
左上3番、4番、5番、7番は入れ歯を支える歯として残せると判断し、
上下ともにドイツ式入れ歯のレジリエンツテレスコープを提案しました。

レジリエンツテレスコープは、残っている歯が少ない場合に適応され、自分の歯を使って入れ歯を安定させることが出来ます。

自分の歯を利用することにより、入れ歯の横ずれを防止し安定させることが出来ます。

左下3番、右下3番、4番、5番
左上3番、4番、5番、7番に筒状の冠(内冠)を装着させ、その上にレジリエンツテレスコープをはめます。

Hさんは96歳とご高齢でしたので、
年齢上、治療の最後まで通うことが出来るのかと言うことがとても不安だったとおっしゃいます。

初めて永井歯科に来院された際には、カウンセリングにてしっかりとお話を伺い、レントゲン撮影、口腔内写真撮影などを行いました。

2回目は、咬合診査を行い前回の資料と合わせて結果をお話しました。

3回目の来院でいよいよ治療開始です。

治療中は元の入れ歯に加工した樹脂をくっつけて、仮歯をおつくりします。

当院には歯科技工士が常駐しており、入れ歯の改造にとりかかり翌日に仕上げました。

この間、咬み合わせの復元と入れ歯の形の改造を行っています。
高齢者の場合、入れ歯が合わないと急激な体重減少に繋がります。入れ歯の改造は短時間に行うことが重要です。仮歯の際に、入れ歯の違和感から痛みが少しあったので、何度か調整しました。
本物の入れ歯が入るまで、仮歯の時にしっかりと調整することはとても重要です。

Hさんには4ヶ月間、検査2回を含め計12回ほど治療にお越しいただきました。
ご本人は長かったとおっしゃいます。
治療の最後まで通うことが出来るかどうかと言う不安をお持ちでしたので、もう少し治療経過等を詳しくお伝えできていればと反省しました。

96歳になっても「おいしいものが食べたい」と食べることに価値を見出し、治療を決められたHさん。
「これで美味しいものが食べられる」と嬉しそうなHさんの笑顔がとても印象的でした。

全ては患者様の笑顔のために・・・・・


■治療期間
4ヶ月

■費用
上下 ドイツ式入れ歯 レジリエンツテレスコープ
片顎 140万円  仮歯片顎 20万円
※模型診断、リハビリ期間中の入れ歯の製作、調整、ドイツ式入れ歯上下の製作調整費を含む

■リスクと副作用
残った歯に被せる際、ごくまれに歯に痛みが出る場合があります。
その場合神経処置などを行い適切に対応します。

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