入れ歯が全然合わない。半ばあきらめ状態
何度作っても入れ歯が合わず、最近では入れ歯を外して過ごされていた患者さんです。
治療前
上は主に左半分にだけ歯が残り、下は主に右側だけに歯が残っています。
いわゆるすれ違いの嚙み合わせになる一歩手前です。
上下の嚙み合わさりは、前歯の数本しかありません。
一般にすれ違い嚙み合わせでは部分入れ歯の治療は超難症例です。
残った歯が上下の反対の顎骨を著しく吸収させて悪循環となります。
何らかの工夫をせずに一般的な部分入れ歯治療を行っても治療はうまく行きません。
原則として前歯で嚙合せる力を支えることができません。
その結果前歯が大きく前方に傾いています。
奥歯は伸びて長く高く飛び出し、嚙み合わせの変化は悪循環に陥っています。
部分入れ歯を介して、骨が著しく吸収を起こし大きく窪んでいます。
歯周病もあり、歯の位置と方向が悪くなっています。
長く伸びて骨植が浅い歯もあります。
条件の良くない歯だけが残っている状況でした。
正しい嚙み合わせをつくるためには、歯を正しい位置、正しい方向に並べて上下左右全体で均等に噛ませる必要があります。
その手法として様々な選択肢がありますが、患者さんと相談の上、今回は総入れ歯を選択することとしました。
下あごには、インプラントを3本入れています。このインプラントは入れ歯の横揺れをしっかりと防ぐ役割を担わせています。
下の写真2枚はDさんが実際にこれまで装着されていた部分入れ歯です。
一般的にもよく見かけると思います。
抜歯したら歯がないままでは大変ですので、あらかじめリハビリ用の入れ歯をお作りし、抜歯したその日にこの入れ歯を装着しました。
インプラントも入れいます。
抜歯した穴が治り落ち着いた頃に、長くお使いいただくための入れ歯を装着し治療を終えています。
■治療内容
上アゴ 総入れ歯
下アゴ インプラントを2本使った総入れ歯（2インプラントオーバデンチャー：2IOD）
■治療期間・回数
期間：7か月 22回
■費用
自由診療
本ケースでの治療費350万円
噛み合わせのリハビリ、リハビリ入れ歯、最終入れ歯を含む
■リスクや副作用
入れ歯が馴染むまでの間、痛みや異物感が生じることがあります。
インプラント手術は他の疾患で手術のリスクが高い方には行えません。
インプラントは清掃を怠るとインプラント歯周炎が起こります。
すべては患者様の笑顔のために・・・
治療について詳しくは下記リンクよりご覧ください。
歯がボロボロの症例は、よろしければこちらの記事もご参照ください。
