30代女性。家族には秘密にしながら治療したインプラント(All on 4:オールオンフォー)
■主訴
最近、右上のブリッジがグラグラになり噛めません。
上は、数本の自分の歯に真ん中から左右にブリッジが入っています。
下は、左右の奥歯が無く、前歯だけが数本残っています。
歯周病と持病があり、自分の中では抜歯やインプラント手術はできないのではないかとあきらめかけています。
私でもインプラントは可能でしょうか。
このような状況の中で、何とか手を差し伸べてあげたいと思いました。
ポイントは3つ。
・持病がある。
・治療は家族には秘密にしたい。知られたくない。
・出せる予算が限られている。
■持病に対する判断
まず、Bさんの主治医と歯科口腔外科の専門医の友人数名に相談しました。
主治医からは今は安定しているので抜歯とインプラントは可能。
口腔外科医の一人はインプラントには慎重の意見を持っていました。
最終的には注意して行えば大きな問題は起こらないと判断できたので、抜歯とインプラントを当院で行える旨をお伝えしました。
Bさんは入れ歯は絶対イヤ。どうしてもインプラントがしたい。という思いを強くお持ちだったので、心底喜んでもらえました。
上の歯にイプラントとブリッジ、下の歯にインプラントを数本入れる治療で合意しました。
■治療は家族には秘密にしたい。知られたくない。
永井歯科では、治療がスタートしてから治療が終わるまで仮歯でお過ごしいただきます。
ひと時も歯がない状態が全くない。仮歯がずっとある状態のまま治療が終わるので、この点はクリアします。
難しいのはインプラント手術後の腫れや大きな痛みが出ないようにすることです。
細心の注意を払い、計画を立て治療を進めていきます。
■出せる予算が限られている
きちんとした治療計画を立てると、大幅に予算オーバーします。
その予算に見合うよう、歯の本数を少し間引きつつ、それでもしっかり噛める噛み合わせをデザインしました。
持病・家族への配慮・費用この3つのポイントすべてをしっかりと考え、治療をスタートさせました。
―治療の流れー
①初診時の口の中の型とり
この型とりの模型が基準となり、そこから理想の正しい噛み合わせを導き出しデザインしていきます。
②デザイン
最終的な噛み合わせ・被せ物の位置を決めるための模型をデザインします
③仮歯をかぶせる準備
残す歯と仮歯を支えるための歯を削り、一部の歯は抜歯します。
最終的には抜いてしまう歯であっても、治療の間は仮歯を支えるために活用する計画です。
④ インプラント手術
事前にサージカルガイドの準備をします。
サージカルガイドとは、インプラントを埋め込む際の適切な位置と角度・深さが記録されているマウスピースのような装置です。手術当日はこのガイドに従ってインプラントを所定の位置に埋入します。
⑤ 術後は仮歯でお過ごしいただきます。仮歯1・仮歯2
⑥ セラミックの本歯
治療とは、短期間で壊れることなく上下でしっかりと噛めなければなりません。
予算の関係で歯の本数は減らしましたが、私としては納得できる噛み合わせをBさんにお作りしました。
■最後に
口元の悩みは、時に家族にだって知られたくないものです。
どこに相談して良いかわからず、ずっと悩まれている患者様は多くいらっしゃいます。
難しいとあきらめている方歓迎します。
私で良ければご相談ください。
永井歯科ではインプラント・入れ歯・ドイツ式入れ歯に関する様々な情報をお伝えしています。
詳しくはHPをご覧ください。
■治療内容
上:オールオンフォー(インプラントのブリッジ )
下:インプラント・補綴
■治療期間・回数
1年・19回
■費用
¥4,400,000(自由診療)
■リスク・副作用
インプラント手術は高齢や持病によってはできない場合もあります。
清掃を怠るとインプラント周囲炎が起こることがあります。